地域医療支援病院とは?各都道府県知事の承認を受けるために必要な要件について

◆地域医療支援病院とは

1997年に改正された医療法によって創設された区分で、各地域の診療所および病院の医師から、より専門的ない量や詳しい検査が必要であると認定された患者に対して、適切な医療を行うことを目的とした病院のことです。
大きな特徴としては、各都道府県知事の承認を受けた病院であることが挙げられます。

承認された病院は、地域医療の中核を担う存在として、その地域に存在するその他の医療機関と綿密な連携を取り、病院内の設備や施設を共同で利用できるような体制をつくりあげたり、各病院の医療従事者の資質工場を計る研修を計画したりするなどの役割を持っています。

厚生労働省のデータによると、2019年の10月時において全国で617の施設が地域医療支援病院の承認を受けています。この先、高齢化社会が進み、地域医療の重要性が増すことを考えると、今後さらなる承認の増加が考えられるでしょう。

地域医療支援病院の承認を受けるためには、次の5つの要件を満たしている必要があります。

1つ目は病床が200床以上であること、2つ目は救急医療が提供できることです。3つ目はかかりつけ医同士の紹介者数が一定上であること、4つ目が医療機器の共同利用を行えることです。そして5つ目は、医療従事者の教育を行っていること。
このように、むやみやたらに承認される訳では無いので、利用者としては安心感が違います。

この承認要件は定期的に見直しがなされており、今後変更される可能性もあります。しかし、地域のかかりつけ医と大規模病院の連携がしっかりと取れているという点は今後も重視される点であるといえます。
地域医療を担う医療従事者を目指すなら、地域医療支援病院の概要について正しく理解しておきましょう。